2010年8月26日木曜日

蓮如蕎麦

山科は中世、蓮如上人が山科本願寺を造り一大都市国家を営んだ地。
その蓮如上人のお墓は当店から歩いて10分ほどの所にあります。これほどの歴史的人物がかつてこの山科に居たという事実がありながら、蓮如上人の名を冠した商品が存在しないのを以前から不思議に思っていました。
 観光旅行というのはある意味、予定調和を求めることが目的の部分があると思っています。どこそこに行ったら土地の名勝を見、名物に舌鼓を打つ、というのはセットだろうと思うのです。
 蓮如上人の御廟所に詣でる。東西本願寺の山科別院にお参りする。蓮如蕎麦を食べる。(蓮如餅とか、蓮如うどんでもいいわけですが)知的好奇心や信仰心を充足させたらそれとセットで食欲も満たされそれで初めて完結する、と思うのです。
しかし…ないのですね、山科には蓮如さん関係の食べ物は。

んじゃ、作ろう、と思って蕎岳オリジナルニュー、蓮如蕎麦。作ってもた。
蓮如上人は北陸地方にも大きな足跡を残しています。それに因んで越前蕎麦風のおろし蕎麦に香ばしく揚がった蕎麦の実をトッピング。大根の辛さ、カツオの味わい、ネギのさわやかさと出汁がからまり蕎麦の実の香ばしさと食感がまた絶妙。(大根は甘いおろしに変更も可能)
名物にうまい物なし、とはよく言いますが、これはうまい。と自画自賛。ま、まだ名物と認識されてませんが。
以前の越前おろし蕎麦研究フィールドワークがこんな形で実を結んだわけです。

今日は実家が西本願寺さんの御宗旨だった関係で西の別院さんのお坊さんに店に来てもらってお経を上げていただきました。その際メニューをお見せしたら特に怒られることもなく、むしろ興味を持っていただいたご様子。折を見て東の別院さんにもご挨拶はしておかねばと思っているのです。

 んじゃまた
亭主敬白