根がゲテモン好きなのかもしれませんが、外へ食べに出て、ちょっと変わった料理があると思わず食べてみたくなるのでありますね。奇抜なネーミング、面白い素材、珍しい調理法、等々、好奇心をくすぐるものに出会うとわくわくします。なんてかね、奇面人を驚かすとか、そおゆうのん、大好きなんですね。もう、上手に驚かせてほしい、ドキドキさせてほしい、楽しませてほしい。
あ、ゲテモンっても、信州のザザムシとかフィリピンのバロットとかみたいなグロテスクなんはダメです。そおゆうハードなんは全然ペケです。いわばヘタレ系のゲテモン好きですなあ。
んで、自分で店やってて、大事なコンセプトは「俺が喰いたいもん、美味いと思ったもんを出す」というところにあるので、ま、そうゆう料理も出したいな、と思っているのですね。「なにそれ!」「面白そうやン」って思っていただけるようなメニュー。ある種、作る方も食べる方もわくわくして、いわば心理的な共犯関係にある、みたいなけったいな料理。
以前から「魚肉ソーセージ」だの「鯖の味噌煮の缶詰」だのといったメニューを「山屋の酒のアテ」として出してて、それはそれで「学生時代を思い出す」と懐かしんで食べてくださる方も(結構な数で!)おられるんですが、料理としてはイマイチひねりが足りない。あ、すんません、そもそも料理してませんでしたね、ソーセージ切ったり缶詰開けたりするだけですし。
んで、頑張って作りました。ア・ラ・カルトならぬ アラ・ビックリ 変な一品 2種。
その1 トマチーナの天ぷら
イタリア風の天ぷらです。ウソです。ホントは3種のネタの盛り合わせ。トマト、チーズ、納豆を蕎麦粉を使った衣で揚げています。納豆苦手な方が関西には多いので、注文されたら必ず納豆の可否を確認させてもらっています。蕎麦粉の天ぷらは食感が独特。うまいす。
その2 カキフライっぽい天ぷら
種々の材料からモックオイスターを作り、それをフライ状の天ぷらに仕上げました。
本物のカキはオイスターソースすら使ってないのですが、いるのですよ、ホントに、カキが。
而してモックオイスターとは何か。
ま、これがミソなのでここでは種明かしをしませんが、食べた方も多くは正解まで33%の地点までしかたどり着けないのですねえ。
これ結構、ビックリするほどうまいす。冷めても美味しいし。モックオイスター、通年で収穫可能やし。
どちらもビールに良く合います。
「料理は科学である」といいますが、時として「料理はイチビリである」と規定したほうが世界が拡がるかなあ、と思ったりして。
んじゃまた
亭主敬白