2010年8月30日月曜日

プレオープン2日目終了

昨日の2日目は昼も夜も賑やかで、夜はまるで居酒屋のように一品料理の注文が相次ぎ、って、ウチは夜は蕎麦居酒屋だからこれが正常な姿なわけですが。
うむうむ、あんな感じなんだなあ。

受けた注文をまだ全部出せていないのに追加の注文。結構ドキドキするもんであります。で、だんだん何を出して何を出していないのかがごっちゃになってきて、ちょっとパニクりかけましたが、並んでいる注文伝票のチェック印をみて確認すれば大丈夫。
まあ、そんでも、酒と一品と蕎麦を頼んだお客様に、蕎麦の出し時を確認できたり、複数種類の蕎麦の注文をまとめて湯がいたり等、短い期間でしたが横浜でのプチ修行で体験したことが役に立って居るなあ、と思うこともしばしばあって、「お、わし、ちゃんと回してるやん!」。
それにしても、段取り八分といいますがホンマですね。事前にちゃんと仕込んでると慌てず騒がずスムーズに行けますが、なんかの拍子に段取りが狂うともうぐだぐだ。
 とはいえ何とかなったのは、パートさんの働きのおかげ。機敏に動き、判断してくれ本当に助かりました。
いやあ、一人ではできんわ、これは。

夜のお客様が「昼間も店開けはったら、よろしいのに」とアドバイス。??え?? 昼間も営業しまっせ!?
で、気がついたのですが、どこにも営業時間や定休日の情報が掲示されていないのでした。そらわからんわ。せめてメニュー作るときにそこらを入れたら良かったんですが。
で、今日は「営業のご案内」を作り、ついでにホームセンターで買ってきた厚板で通りに出す看板を製作。営業の案内とメニューを透明アクリル版ではさんで広く情報を提示するブツが完成。ちゃんとニス塗りもして素人ながらなかなかのできばえに満足満足。
こういうのんが必要だ、ということことに気がつけたのも、本番の前にプレオープンやった成果です。

で、思いがけず多くの方々からお花やご祝儀をいただき、実にありがたい思いをしています。みなさん、おおきに。

さて、いよいよ9月2日11:30 開業。
実はまだまだ不安が一杯ですが、あれこれ思い迷う時間はないのです。実践で打開せなしゃあない。と、ようやく腹がくくれたみたい。このところずっと、不安感からかあんまり食欲なかったのですが、今日はだいぶ空腹感を覚えています。

青色申告用の会計ソフトも買うまでもなくフリーソフトで何とかなりそうなめどもついたし、よっしゃ、晩飯だ~。

んじゃまた
亭主敬白


2010年8月29日日曜日

プレオープン1日目終了

28,29両日でプレオープンの催し。
昨日はその1日目。
お世話になった方々やご近所の方々が御来店下さり、とりあえず出した料理は全部食べて下さったので、まあ、とんでもなくまずい料理ではないのだとおもって一安心しています。
とはいえいろいろ失敗もあって。

理想とするのは細くてコシがある蕎麦。
しかし、昨日は茹で時間が若干長すぎたようで、全然しゃきしゃき感のない駄目蕎麦を出してしまいました。夜のパートさんとの反省会で茹で時間短めにして試食したところ、同じ蕎麦かと思う程おいしくなったのでした。微妙なもんであります。
蕎麦つゆもちょっと辛かったようで、その辺も今日は改善。

段取りとか、ムダのない動きとか、まだまだですがちょっとずつ身につけていくしかないすね。
今日も一日頑張ろうと思います。

んじゃまた
亭主敬白

2010年8月26日木曜日

蓮如蕎麦

山科は中世、蓮如上人が山科本願寺を造り一大都市国家を営んだ地。
その蓮如上人のお墓は当店から歩いて10分ほどの所にあります。これほどの歴史的人物がかつてこの山科に居たという事実がありながら、蓮如上人の名を冠した商品が存在しないのを以前から不思議に思っていました。
 観光旅行というのはある意味、予定調和を求めることが目的の部分があると思っています。どこそこに行ったら土地の名勝を見、名物に舌鼓を打つ、というのはセットだろうと思うのです。
 蓮如上人の御廟所に詣でる。東西本願寺の山科別院にお参りする。蓮如蕎麦を食べる。(蓮如餅とか、蓮如うどんでもいいわけですが)知的好奇心や信仰心を充足させたらそれとセットで食欲も満たされそれで初めて完結する、と思うのです。
しかし…ないのですね、山科には蓮如さん関係の食べ物は。

んじゃ、作ろう、と思って蕎岳オリジナルニュー、蓮如蕎麦。作ってもた。
蓮如上人は北陸地方にも大きな足跡を残しています。それに因んで越前蕎麦風のおろし蕎麦に香ばしく揚がった蕎麦の実をトッピング。大根の辛さ、カツオの味わい、ネギのさわやかさと出汁がからまり蕎麦の実の香ばしさと食感がまた絶妙。(大根は甘いおろしに変更も可能)
名物にうまい物なし、とはよく言いますが、これはうまい。と自画自賛。ま、まだ名物と認識されてませんが。
以前の越前おろし蕎麦研究フィールドワークがこんな形で実を結んだわけです。

今日は実家が西本願寺さんの御宗旨だった関係で西の別院さんのお坊さんに店に来てもらってお経を上げていただきました。その際メニューをお見せしたら特に怒られることもなく、むしろ興味を持っていただいたご様子。折を見て東の別院さんにもご挨拶はしておかねばと思っているのです。

 んじゃまた
亭主敬白

酒の山、器の洪水

開店を一週間後に控え、今度の土日にお披露目とオーダーからサービスへの練習をかねてプレオープンで近隣やお世話になった方や工事業者の方をお招きするのです。
いよいよカウントダウン、という感じです。

手打ち蕎麦屋兼居酒屋、かっこよく言うと蕎麦ダイニングとか言うのかも知れませんが、ある種、ヌエ的な店をしようと思うと一定程度酒類のバリエーションが求められる、と思って酒屋さんやメーカーさんと相談してあれこれ仕入れたのです。
いざ酒類が入荷し、ビールサーバーも設置されてみると…、ああ、場所ふさぎやなあ…
生ビール、瓶ビール、フリー、日本酒4種類、焼酎5種類、チューハイ3種類、ウイスキー、果実酒4種類、ワインも赤白おまっせ~。
もう酒だけで厨房内あふれかえる感じ。
そしてそれにともなってジョッキ、タンブラー等の器が酒屋さん、メーカーさんからの御寄贈もあってどんと入ってくる。
こいつ等を一体何処に収納するか、またパントリースペースをどう確保するか。この期に及んで大きな課題が持ち上がる。ホームセンターへ走って急遽作業台をこしらえ、当面使わない食器をデッドスペースに移動し、すったもんだの大騒ぎ。で、まだ全部収まりきってはいないのです。

酒類を扱うにあたっては、どれだけのスペースが必要か、収納や作業空間をどうするか等をよく考えて思い切って割り切る必要があった、と今になってちょっと後悔しています。料理メニューはずいぶん刈り込んでシンプルにしたのですが、ドリンクメニューは分不相応に多い。

酒が異様に充実している「そば切り 酒肴 蕎岳」のグランドオープンは9月2日。飲みたい方はお楽しみに。

んじゃまた
亭主敬白

2010年8月21日土曜日

ESCAPE FROM THE HELL

実は3日前からエアコンの調子が悪かったのです。
ふと気がつくと風を出さずに止まっている。操作盤にはエラーメッセージが点滅。
この夏の猛暑。風の通らぬ店内。
その中で稽古のために1.5kgのそばを打っているとどうなるか。

水回しやくくりまではまだいいのです。まだウォーミングアップの段階みたいなもんですからね。額にうっすら汗がにじみ出る程度ですんでました。
問題は延しにかかってから。
汗が止まらない。額や胸、腹、背中はまだいいのです。始末に負えないのは腕、手に湧く汗。
生地に落とさないように気を遣ってはいても、腕を通じて流れ落ち、また手のひらからも汗は出る。こうなると延し棒が転がらない。タオルで頻繁に延し棒と手のひらをぬぐって水分を拭き取り拭き取りだから実に作業効率が悪い。
そして打ち粉が汗を吸い、手のひらでぬめる。果ては固まる。伸していると生地に点々と白い打ち粉の塊が落ちてくる。

包丁も手のひらが汗をかくと大変なのですね。柄が水分で滑る。汗を吸った打ち粉のぬめりで滑る。

もうさんざんな蕎麦になってまって。(これはさすがに人には出せないのでもったいないけど処分したのです)
もちろん全身汗みずく。一息つこうと座った椅子がびしょ濡れでした。真夏の体育会系って感じです。

エアコン、結局交換(2006年製の中古です)せざるを得ませんでした。エアコンがあるから決めた物件なのに。思わぬ出費に涙と冷や汗であります。

今日の10時からようやく業者が来てくれて暑い中、エアコンの交換。考えたらエアコンを扱う職人さんって、ほぼ間違いなくエアコンがないところで作業するわけで、あれも大変な商売ですねえ。

エアコンは調べてみると配管のどこかからガスが漏れていたらしい。古いエアコンはそんなところが要注意だったのですねえ。古いエアコンはある種賭けみたいなもんですね。あると思って安心してはいけないのです。できれば交換出来るだけの資金は残して置いた方が無難ということですね。私はこれで予備費が底をついてしまいそう。あらあら。

 さて、結構難工事だったようで、職人さんは「現場見てから値を言うたらよかった。ワシのチョンボやわ」とぼやいておられました。それでも本体15万、工事費15万。痛い痛い。

しかし。エアコンが効くというのは実に快適なもんですな。思いがけず数日間「ゲゲゲの女房」の時代を 体験しましたが、もう本当に、エアコン、偉大な発明です。炎熱地獄から脱出し、ようやく生き返る思い。
それにしても、開店前でよかった。

んじゃまた。
亭主敬白


9月2日グランドオープン

まだまだ準備不足の感は否めませんが、9月2日オープンします。

もう一人必要なパートさんは今から面接するところ。
ええ人であることを祈っています。

とりあえずご報告まで

んじゃまた
亭主敬白

2010年8月9日月曜日

模擬営業

料理の修業とオペレーションの練習を兼ねて、お昼には前職の関係の事業所の方に食べに来てもらっています。
朝、「出勤」して店の前を掃除、その後、軽く500gの蕎麦を打ち、近所の西友へ買い出し。天ぷらのネタやネギ等を買って仕込み。
今日の課題は薬味用にネギを薄く切ること。昨日よく研いで置いた菜切り包丁のおかげか思ったよりもスムーズに。今日のネギは白ネギでしたが、明日の課題は九条ネギ。こちらはどうなるやら。

昨日集中的に天ぷらを練習したので、ちょっと余裕ができた感じ。で、ネギの後は蕎麦豆腐の作成。出汁とりから流し缶への投入まで無事終わり、明日のお昼に出してみようと思っています。

そうこうしているうちに事前にご連絡を頂いた方が2名御来店。
今日の天ぷらは、海老、万願寺とうがらし、オクラ、まいたけ。抹茶塩を添えて。
天ぷらができたら蕎麦を湯がいて天せいろの完成。薬味や汁も忘れず添えて無事提供。
完食してくれたのがありがたい。まいどおおきに、またおこし~。

で、あとは自分の分の天せいろを作って食べてみる。衣のさっくり感が不足気味。他人に出すのと自分で食べるのでは作るときの緊張感がちがうのか?

今日はそれから西御坊(西本願寺山科別院)さんにいったり、京都市内の製粉業者を訪問したり、携帯電話を訪問先に忘れてきて慌てて取りに戻ったり、消防設備業者が来て避難設備の工事の見積にきたり、夜のパートさんの応募があったと職安から連絡があったり…。

まあ、とにかく走りながら考えて、走りながらいろいろ整えて、走りながら自信をつけていかなしゃあないですわ。はい。

んじゃまた
亭主敬白



2010年8月6日金曜日

実地練習

蕎麦打ち用の台ができ、大きいこね鉢を入手はしたものの、返しや出汁を取る鍋がなかなか入荷しない。というのも返しを取った寸胴を常時厨房の何処に置いておくかを考えていろいろ採寸したりして発注が遅れたのでした。
せっかく打ち場ができたのだからと勇んで蕎麦を打ち、ご近所の知り合いに食べてもらったりしてたのですが残念ながらというかしゃあなしに蕎麦つゆは近所の西友で買ったもの。甘いんだな、これが。
さて、ようやく耐腐食性のモリブデンの寸胴鍋が到着。いよいよこれから「返し」の本格作成。
みりんが2升、砂糖が3kg、醤油が1斗。
家でちまちまと作ってるのと比べると雲泥の差であります。一斗缶からどぼどぼと醤油が注がれる様子は感動的ですらあります。

翌日はいよいよざる汁の作成。
本枯節の厚削りを25分、あく取りしながら煮込む。(一茶庵では薄削りを1分ほど、と習ったのですが、関西では本枯れ節はあまり需要がないぶん値が高く、花カツオでは高すぎるとのカツオ屋のお兄さんの話を聞いて、厚削りでいくことにしたのです。)
見事に黄金色に色づいた出汁に昨日つくった返しを合わせ、温める。みりんと酒で最後の味を調えいざ完成。
一口なめる。ちと辛いかなあ?みりんをちょっと足すか?ん~?ま、冷めたら、そして時間がたてばもうちょっとまろやかになるはず!
氷で冷やしてとりあえず店で作る第1号のざる汁が完成。一口味見。う、うまい!なんてかね、至福の瞬間?つゆがおいしくできたっていうのは本当にうれしい。

てなわけで近頃は朝イチで500gから1kgの蕎麦を二八か十割で打って、近所の知り合いに練習で揚げている天ぷらやかき揚げをつけたざるそばを食べてもらい、その辺を日課にして後の時間で開店準備に動いています。

パートが決まらなかったり、居酒屋メニューが決まらなかったり、いろいろ不安があったりするのですが、ま、いいや、おつゆがおいしくできたし。

明日は同期の方が浜松で開いたお店に行ってこようと思っています。開店二ヶ月あまり、ということで身にしみた話が聞けるにちがいないと思っているのです。

んじゃまた
亭主敬白