2010年7月30日金曜日

工事完了、保健所OK

メインの工事や厨房用品等大物の搬入は先週中、23日には終了していたのですが、タダでもらった製氷機の調子が悪くその交換に時間がかかったり、カウンタと厨房を仕切るフィックスガラスができあがらなかったり、安いのを仕入れてきたテーブルの色が気に入らないので黒ペンキを塗って漆塗り風のテーブルにしたり等々、細々とあるものですね。
パソコンにスピーカーをつないでItunesで有線ぽく音楽流す仕組みつくったり、fax・プリンタ複合機を買ってきて何とかあまり目立たぬように収納したりだとか…。

昨日は京都市保健衛生協会だったかな、そんな名前の団体が主催する食品衛生責任者の講習に丸一日参加。無事修了証もゲト。

かくて今日は10時30分から山科保健所(今は保健センターっていうみたい)の担当の方が御来店。申請書類と照らし合わせて、はいOK。8月2日には営業許可をいただけるそうな。

てえなわけでハード的には開店に向けての大きな山は越えたと思うのです。消防関係の設備とか、あるけど、まあ、保健所の許可がえられてるしね、非常誘導灯の設置と消火器の設置くらいのもんですから。

さて、肝心のソフト面での整備が問題であります。
人、メニュー、オペレーション等々…
さらに課題の山は続くのであります。

今年は北アルプスは遠いなあ。って、そんな贅沢ゆうてる暇はないのですけどね。
せめて玄関入ってすぐの下駄箱の上に、昨年秋の東鎌大槍ヒュッテあたりからの槍ヶ岳の写真を飾って慰めているのです。

工事の方々、挨拶に回った方々、ほうぼうから手打ち蕎麦店への期待がこもごも語られるのを嬉しく、また不安も感じながら伺わせていただきました。
うむ。期待は高まっている。(地域の一部で。)

来週から色んな実務作業と併行して、現場を使っての調理トレーニングを開始。
知り合いに声かけて、喰わすことになるのでありましょう。

いよいよやなあ…

んじゃまた
亭主敬白

2010年7月23日金曜日

暖簾、看板

できたのですよ。とうとう。

なんてか、感無量ですね。我が店の暖簾と看板て。

元々使っていたフォントがデザイン屋さんにないとかで、別のフォントでの提案をされていたのですが、やっぱりロゴって顔ですもんね。ここは妥協したらアカンと思い、フォントも思い切って購入。(白舟書体の「まめ吉」)。「この書体」に惚れ込んでロゴに使った経緯もあるのでねえ。実はお金出してフォント買うなんて初めてだったのですが、ここはやっぱりこだわって良かったと思います。後々後悔したくないすもんねえ。

で、そのフォントを使い、素人ながらデザインした槍ヶ岳のイラストと合わせてできたロゴマーク。
それが暖簾となり街頭で店を宣伝する看板となる。
ある種宣戦布告ですよね。これで勝負するでェ!かかって来いよォ!

今後の怒濤への不安はありつつも、ささやかながらひとつのステップをクリアした達成感につつまれてちょと気分の良い夏の宵であります。(一杯入ったせいもあるけど)

改装工事も一段落。すったもんだはあったもののさすがプロ集団。なんとか乗り切っていかはりました。ただただ感謝感謝。

いいいよだなあ。

んじゃまた
亭主敬白

2010年7月22日木曜日

厨房が厨房らしく

この場合厨房というのは、言葉の本来の意味での厨房です。
「精神年齢中学生」を指すネットスラングではありません。

閑話休題。
シンク、冷凍冷蔵庫、製氷機、ガスコンロ等が搬入され、天井にはステンレスのフードも設置。いよいよ厨房らしくなってきました。
棚をつける場所など、収納関係の位置決めもきまり、今週末には予期された機能を整えた厨房として完成する予定です。
来週末には保健所の現地検分もあり、その上で営業許可ももらい、晴れて蕎麦屋として認められる運びです。
今日は搬入が終わった店で一人、FAX複合電話(兼コピー兼プリンタ兼スキャナ)の購入と設置。ビックリしたことに接続を予定していたソケットは玄関灯と連動していて玄関灯を切ったらFAX機が使用不能となってまうことが判明。急遽近所の西友まで走り延長コードを壁に沿わせて何とか常時FAX使用可の状況を実現。
はあ、たかがこんなことでも色々あるもんだ。

明日は電話のアダプタが届いたり、椅子テーブルが届いたり、ハード面の整備で忙しそう。
ソフト面としての調理トレーニングが後回しになりがちなのが気がかり。

ハードと言えばとうとう発注してまいました、2尺のこね鉢。
もちろん木のくりぬきではなく木質樹脂の加工品ですが、大きさは充分。これであたりに粉がこぼれるのを気にせず思い切り水回しできると喜んでいます。
やっぱりねえ、ステンボウルでの水回しではねえ、粒が小→中→大へと成長していく過程を現出せしめるのがなかなか難しかったのです。いきおい一気に括りに入ってしまっていたのですが、今後はその過程が丁寧に観察できるでありましょう。


そうそう、延し板用の板の購入にも行かねば。打ち場には大工さんがこね板を載せればいいような細工を既にしてくれていて、サイズ通りにパイン集成材(安いし丈夫)を切って載せれば延し場も完成するはず。あまった板は幅90センチで2等分すれば同寸のまな板が2枚できる予定。寄せ木のまな板に比べれば耐久性は劣るものの、最安寄せ木まな板に比べれば価格的に35分の1のものが2枚、両面あるから4面とれる勘定。繁盛して寄せ木細工のまな板が買えるようになるまではこれで我慢しようと考えています。

貧すれば鈍す?
いやいや、窮すれば通ず、と信じて頑張りたい。

んじゃまた
亭主敬白


2010年7月18日日曜日

器買い

大枠のメニューが決まり(まだまだ調整が必要ではあるのですが)、必要な器のイメージも固まりつつあり、業者からもらったカタログでの選定と共に厨房機器のお店やリサイクル店、百均などをまわってちょぼちょぼ買い集めているところです。
料理のイメージ、店のコンセプト、器の値段、破損時の補充可能性等々考えると、選択することの楽しさ以上に難しさを痛感します。
善いものを安く大量に、というのがベストなんでしょうが…。

京都では陶器市や清水焼団地の陶器祭りの季節です。
とはいえ、これらを回って出物を探して一式そろえるのはよっぽどのコネでもあれば別ですが、体力的・時間的に無理。
基本的な器はカタログ等で仕入れ、料理によって趣向をこらす目先の変わった器を求めるために陶器市を利用するのが現実的な様子。

ま、なんせ、貧乏所帯。当初はとりあえず形を整えるところから出発せざるをえないのが悲しいところです。
とはいえ、プラスチックのざるに蕎麦盛って出すような事はしませんのでご安心の程を。

店はクロス張り替えが終わりイメージ一新。思ったよりも明るい感じで満足しています。
(白熱電球を蛍光灯電球に替えたのも効果的だったり)
着々とハード面はできあがりつつあるのです。

んじゃまた
亭主敬白

2010年7月16日金曜日

簡易CAD

月曜日から改装工事開始。
あれこれと不要な物が外され必要な施工がなされていく過程を毎日朝と夕方覗いてはワクワクしているところです。

施工業者の建築士さんがいうには、今回図面を引く必要がなかったのでとても楽だった、ありがたかった、とのこと。

これはつまり、必要備品のレイアウト等について、私の方で図面を作ってこれで行きたい、という形で発注したことをさしているらしい。通常は物件があって、施主の希望を聞いて必要な機器を見繕い、サイズを測り、動線を考え、…という作業は厨房設計の業者さんがするみたいですね。で、それはいろいろな要素が加味されについて変更に変更を重ね、いずれにせよその図面は業者さんがつくるらしい。ま、それが仕事ですから当然ですが。

私の場合は、厨房設計専門業者がはいる以前に物件を見てレイアウトを考えて概略の見積をとる、という段取りをとったもので、厨房の配置図の図面なんかは自分で作らざるを得なかったのですね。というか、とりあえず作って、それを修業先の社長およびそば釜メーカーに送ってレイアウトについて意見をもらうという作業を繰り返して一応の成案を作って「素人」に近い業者に見積を依頼した、という経過があったもんですから、とにかく動線を考え使い勝手を考えた厨房を自分で設計し、図面を引く必要があったのでした。

で、使ったのがエクセル。CAD(=パソコン製図)のソフトなんか持ってないし、必要性も感じてなかったもんで。
まず、行と列の高さ・幅をそろえて正方形の方眼紙っぽいワークシートを作る。
不動産屋からもらった概略図と、現地で実測した値をもとに物件の形を罫線で囲ったり、柱や壁を黒く塗りつぶしたりして、図面の下を作る。
方眼は10cm四方と設定。
さて、その方眼紙となったワークシートの上に、必要機器をオートシェイプを使って形を作る。たとえば幅120cm、奥行き60cmのシンクならセル12×6個分の長方形を作り、テキストを挿入して「物品名、WxDxHのサイズ、必要な設備(給水、排水、電源、ガス これらは赤い字で表示)を記入。
この要領で厨房に必要なすべての機器をサイズをきっちり調べてエクセルのワークシートに配置する。
縦置きしたけど横置きに変更したい、というときには「オートシェイプの変更」メニューに「回転・反転」とかがあるので自由自在。
これで水回りはなるべくそろえたい、ガス器具もまとめたい、と言ったことを考えるための情報も一覧化されてよく解る。
あれこれ考えて、あれをここへ、これをこちらへ、と言うときもクリックして図形指定して動かせばいいのでだいぶ楽。
まあ、方眼紙にテナントの図面を書いて何分の一かの縮尺で作った何枚もの型紙みたいな物をあれこれ並び替えるよりは遙かに楽。
で、これを一遍PDFファイルにして相談したい相手にメールで送って、それに基づいてご意見をいただく。これがとても具体的で役に立ったのでありました。
CAD用のソフトを持ってて使いこなせる方にはどうでもいい話ですが、エクセルだけでも簡易的なCADはできないことはないし、相手にこちらの思いを目に見える形で伝えるためなら充分それで用は足りる、ということであります。

で、結局施工業者の建築士さんは、テナントの図面はCADで作ってはくれたけど、厨房機器の配置に関しては私の作ったエクセルのシートをずいぶん活用してはったわけで、そら「楽やった」って言うわなあ。

とりあえず、使えそうなもんは何でも使え、ということなのですよね。山でもひとつのものをいかに多機能に使うか、というのが軽量化、安全化のためには必要な思考法だったわけで。
引き続きこの思考法は大事にすべきだと思っています。

器もなあ、兼用できる物は何でも兼用できたら安く上がるんだけどなあ…

明日からクロスの張り替え。またずいぶん店の印象が変わる事と思います。
「なんということでしょう!」とサザエさんに叫んでもらえるような嬉しい感じになったらいいなあと思います。

そういえば今日は祇園祭の宵山。明日は山鉾巡航のクライマックス。
まるきり無縁の日々が続くなあ。


んじゃまた
亭主敬白

2010年7月11日日曜日

京都市山科区音羽野田町15ループル音羽1F

と言うわけで店の場所です。
大通りからちょと入ったマンションの1階、自転車置き場の奥で美容院さんと隣り合っています。ちとわかりにくい場所ですが、まあ、京都伝統の町屋のロオジの奥にある店と思いこんでいただければと思います。
↓はグーグル地図のurl。エントリタイトルそのままコピーして検索しても地図は出てくると思います。


http://maps.google.co.jp/maps?q=%E4%BA%AC%E9%83%BD%E5%BA%9C%E4%BA%AC%E9%83%BD%E5%B8%82%E5%B1%B1%E7%A7%91%E5%8C%BA%E9%9F%B3%E7%BE%BD%E9%87%8E%E7%94%B0%E7%94%BA%EF%BC%91%EF%BC%95&oe=utf-8&rls=org.mozilla:ja:official&hl=ja&client=firefox-a&um=1&ie=UTF-8&hq=&hnear=%E4%BA%AC%E9%83%BD%E5%BA%9C%E4%BA%AC%E9%83%BD%E5%B8%82%E5%B1%B1%E7%A7%91%E5%8C%BA%E9%9F%B3%E7%BE%BD%E9%87%8E%E7%94%B0%E7%94%BA%EF%BC%91%EF%BC%95&gl=jp&ei=m6A5TLWiCoXBcbiS3PoO&sa=X&oi=geocode_result&ct=image&resnum=1&ved=0CBcQ8gEwAA

京都市営地下鉄「東野駅」徒歩4分。
JRびわこ線(東海道線)「山科駅」 徒歩20分。
京阪バス「山階校前」 徒歩30秒。
専用駐車場はありませんが西友SEIYUの駐車場が目の前、西友でお買い物すれば120分無料。
交通環境的にはいいと思うのですよね。
東京からでも新幹線使えば3時間かかりませんし。(笑)

看板は7月22日に取り付けられるらしい。そうしたらもちょっと目立つと思います。

んじゃまた
亭主敬白

お金のこと

必要な物品や運転資金について見積もって、不足分について日本政策金融公庫に融資申込みをしたのが6月の初め。
その1週間後くらいに面接があったのでした。
そこでの指摘事項が以下の点。
1,担保の評価額が足りないよ
2,収支計画の収入見込みが甘いんじゃないの?

担保については身内に無理言って別の物件を担保にすることでなんとかかんとか手を打ちましたが、それはそれでやはり一苦労ではありました。
もっと問題だったのは、見込みが甘いんじゃないのか、と言われたこと。担当の方のおっしゃることはそれなりの根拠はあるようで、それでいくと当初見込んでた支出と合わせると到底経営としては成り立たない。と、ここで一気に不安になってしまったのでありますね。
乾坤一擲の大勝負とはいえ万歳突撃するわけにはいきませんもんね。何らかの成算が見込めるからこそ勝負したろうと思っているわけで…。それが根底から覆されたような思いでしばらく冷や汗かきつつ不安から来る胃の痛みと嘔吐感に堪えつつ、修業先からのアドバイスも頂きながら収支計画の見直しと経営戦略・宣伝戦略の練り直しに注力をしておりました。とはいっても時々、不安でなんにも手に着かずに気ばっかり焦ってるみたいな時間もあったんですがね。

さて、担保は新しく別の物件を出したはいいけど、今度も評価額が希望融資額よりも低くなりますよ、とのこと。保証人を立てれば満額、ということらしいのですがポリシーとして保証人は立てまい、と思っておったのです。ま、ポリシーとゆうほどのもんじゃないですが、他人様にまでリスクを負わせる勇気がなかったわけですが。
ここにきて、また悩んだわけでありますね。
保証人がどうしても必要であるなら、このさいあきらめざるを得ないか、と。
今回は一旦撤退して業界で修行を積んで、無担保無保証人融資を利用できる資格を得てから再度挑戦すべしか、と。
(融資担当者は面接の時、飲食店での業務経験(おおむね6年以上)がないから無担保無保証人融資制度の利用は困難だろう、と言っていたのです。横浜一茶庵での修行は京都では実績として認められないみたい。プンスカ)

振り子のように揺れる日々が続きましたが、6月下旬、公庫から内示。保証人たてないなら希望額マイナス120万になるけどそれでもいいか?とのこと。
大あわてでエクセルの表を見直し、精査し、へつれるところはへつり、…うん、なんとかなる。運転資金もタイトではあるが最低限はできる。んじゃ、のるかそるか、いったれ!
と、最終的にはらがくくれたのでした。テナントの契約も工事の発注も、ご破算になる可能性もあるよ、と伝えてはおりましたが、最終的にGO!

かくて9月頭のオープンに向けて着々と進行しつつあるのです。
改装工事はいよいよ明日から。今日はネットが通じました。電話は今月末の予定。

振り返ると我ながらへたれの極致であります。ブログ更新する気も回らない、どうどう巡りのひびだったのでありました。なさけなやなさけなや。
ま、そんな奴でも店が作れれば後進の励みになるかな、と思ってなぐさめているところです。

んじゃまた
亭主敬白