針を落とすやいなや、「元気ですかと 電話をかけました…」といきなりの朗読詩。ずど~んとお腹にこたえたすぐあとに、イントロもなんにもなしで絞り出すように「怜子」が始まるのです。
♪ れ~え~い~こぉ~ 良いおんなに…
こうして田舎の高校生男子がひとり、中島みゆきにはまったのでありました。あれはすでに四半世紀以上も前のこと。
んでまあ、そんなわけで、ドリンク新メニューです。
関西方面でもどこのサテンでもいつの間にか「アイスコーヒー」ばかりが目につきますが、かつて夏場は「冷コー」(れいこー)や「コールコーヒー」が幅をきかせておったのです。
だっせえなあ、と思いながらも「れいこー」「こーるこーひー」という響きにはレトロ感があって好きだったんですけどね。ホントに、いつの間にか駆逐されてしまいました。なんかグローバリズムが地域文化を圧殺するかのような切なさを覚えています、とかゆーほど大層なもんぢゃないスけど、まあ、ちと寂しい。
でもね。
きょうびは岩手の極小地域の方言「じぇじぇじぇ」が流行する時代ですからね、アイスコーヒーの関西方言復権の気運は高まっているのではないか?地元に帰ろう、訛ってますか先輩、な時代なわけですよ。
と、そおゆう壮大な気概を持って、そば切り蕎岳が満を持して提供する「冷コー」は一杯三〇〇円。「コールコーヒー」でもOKですが、「アイスコーヒー」と云われたら「あいにくですが…」とお断りいたします。あしからず。
甘酸っぱくはない、ほろ苦い初恋の味。食後にいかが。
えと、中島みゆきさんとの関連は、説明するまでもないですよね?
んじゃまた
9/2に開店三周年を迎える蕎岳の亭主敬白