2013年2月13日水曜日

ふたつの心臓のおっきい川-ソバ粉のパンケーキ

 ヘミングウェイにそおゆう名前の短編があります。
 "Big Two Hearted River"ちうのが原題ですけど、戦争で心身共に傷ついたニック・アダムス青年がミシガンの自然の中でキャンプして鱒釣りする、ってお話。このニック某は作家自身がモデルで、実際ヘミングウェイは19歳で第一次大戦のイタリア戦線で足に負傷したのでありました。
 んで、川の傍で幕営した翌朝の朝食にソバ粉でパンケーキ焼いて食べるんですね。リンゴジャムつけて。

 ワタクシ、イチビリ蕎麦屋の自覚をもって日々労働に励んでおりますし、またおっさん的には「やっぱヘミングウェイかっこええわあ」というミーハー気分もありますので、これはひとつ、作ってみざるをえまいと。

  さて、ワタクシの腕がいいのか、そもそも簡単な料理であるのか、前者であることは論を俟たないのでありますが、なんにせよ、おいしくできました。
 パパ・ヘミングウエイに倣ってリンゴジャムつけてみましたけど、外のカリカリ、中のもっちりとのコントラスト、ソバ粉そのものの旨味と甘さがジャムの甘酸っぱさと合って、んまいです。
 何もつけず、塩だけでもいいかも。
 クルミ味噌やネギ味噌もあいそうな。
 てなわけで、つまりは具の入ってない信州名物「おやき」ですね。素朴な味わい。で、素朴なだけに後を引く旨さ。

 そゆわけで早速POPも作ってメニューに入れるのです。




 文豪由来のパンケーキ。
 アフタヌーンティのお供にいかがッスか?
  都会の中で大自然の息吹を感じるノーベル文学賞な昼下がりって、ちょっと粋かも。

 あ! 
 ウチ、紅茶は置いてなかった…
 それに、山科って… 都会?

皆さまの御来店心よりお待ち申し上げております。

んじゃまた
亭主敬白