2010年5月8日土曜日

東京横浜蕎麦三昧その1

さきほど自宅へ帰って参りましてね。とりあえず色んな意味で満腹状態です。

京都駅発23時の夜行バスで翌朝6時に東京駅着。お江戸日本橋をこの目で見、スタバで朝食、京浜東北線で蒲田へ、東急池上線に乗り換え「久が原」へ。
西島三重子の「池上線」という唄を知る人はもう数少なかろうと思いつつ、沿線風景に野口五郎の「私鉄沿線」を思い浮かべる私は、もう名実共におっさんであります。

久が原の駅から向かったのは小林熱機工業という会社。そば釜と天ぷら台はこの会社の製品にしようかな、と考えているのですが、いかんせん値が高い。
そば釜はねえ、しゃあない、と思ったのです。熱効率の良さ(=ランニングコストの低減)、茹でるための対流のつくりかた、等々修業先で使ってなるほどと納得したもので。
天ぷら台はどうだろう?修業先にも同じ機械があったけど、やっぱりボテペチャの天ぷらになってたし、ほんまにそんだけの値打ちがあるのんかいな?宝の持ち腐れになるんとちゃうかいな?IH調理器で温度管理しとけばええだけのことなんちゃうかいな?なんやったら天ぷらはメニューから外す手もあるしなあ…
4月の初め頃、電話でそんなことを専務さんに言ったら「とにかく一遍見に来てくれ」とのこと。見てくれたらわかる、とあまりにも自信たっぷりの物言いに興味を抱いたのと、我ながら天ぷらには自信がなかったのでわらにもすがる思いで東京行きを決意したのです。

結果ですか?
はい、もうよくわかりました。
私でもプロの天ぷら揚げられましたから。解凍ブラックタイガーの海老天、三つ葉とマイタケのかき揚げ。
いや、もうね、じつになんというかね。うまかったのですよ。
美しく花がさいてて。さくさくで。軽くて。衣がほろほろとして。海老もジューシーで。しかも冷めてもべたつかない。さくさくのまんま。
ようありますやん、お好み焼きみたいなかき揚げ。あんなんと全然違う。
専門店で出てくるような海老天やかき揚げが天ぷら修行わずか20分でできるようになる。
なんだか魔法のような体験をしたのであります。これは確かに値打ちあります。

これは山道具を選ぶのと同じ構図なのですね。
ゴアテックスの雨具は確かに高い。ただの雨具なら他にナンボでも安いのはある。しかし山を知るものなら迷わずゴアテックス(ないし同等の機能のもの)を選ぶし、体力や技術がなければ余計にそういう高機能の製品が必要なのですね。山登りしない人にはなんのこっちゃわからん話で恐縮ですが。

んなわけで私、すでに天ぷらには絶対の自信を持ってしまいました。(笑)
我ながら安易やなあ。なめたら後で痛い目にあうで~。でもそう感じさせてくれる体験だったもんで。
もちろんそこの天ぷら台を使えば、という前提条件付きですが、教えていただいた天ぷらの原理とコツは普通の天ぷら鍋の際にも活かせるなあと。
明日から俺の天ぷらは千倍美味くなる。
って今までどんだけまずかったんや、ちう話ではありますが、ホンマに上手になれるのです。簡単に。
いやあ、思い切って訪問して良かったっす。
これでちょっとくらいまけてくれたらもっといいんですが。結果的にこんだけ宣伝してんねんから専務さん、どうだす?なんとか勉強して…と、ここで呟いても屁の突っ張りにもなりませんが。

天ぷら問題を(財政面以外では)クリア できたと感じられたのは大きな収穫です。

んじゃ続きはまた
亭主敬白

<追記> 5/9
本日自宅で天ぷらに挑戦。完敗!
小林熱機の機具の優秀さを再認識した次第。