2010年5月15日土曜日

消失!

最高の五月晴れ、そして今日は葵祭。
融資申請文書作りとかのデスクワークをひとやすみして、久々の葵祭見物と上賀茂大田神社のかきつばたを目当てに自転車で山科から九条山を越えてサイクリング。
途中、さすがに下鴨神社のあたりはものすごい人出で、自転車での通行もはばかられるほど。
見事に咲き乱れた大田神社のかきつばたを堪能し、上賀茂神社に参拝。さて昼飯をこのあたりの手打ち蕎麦屋で、と御園橋を西行し2年程前に訪ねた蕎麦屋に向かう。ありましたありました。空き家が。
って、おいおい。いつの間に…?
ガイド本にも取り上げられて結構はやっていたと思っていたのですが…。

ちょっとショックでした。たしか二八と十割を打ち分けて提供しているくらいで、蕎麦にこだわるお蕎麦屋さんだったはずですから、亭主とある意味目指す方向性は一致している店だったのです。それが思ったよりも早く消えてしまっている。
開店させることと、それを長く続けることは当然の事ながら別のこと。続けることの難しさを思い知らされた気がして果たして俺はどうだろうかと自問せざるを得ない。

とはいえ、実際のはなし、心配してもしゃあないのですよね。打てる手だて、考えつく限りの手だてを尽くしてがんばるしかないわいな。ドリス・デイも唄っています、ケセラセラ、なるようになる、先のことなどわからない。


目当ての蕎麦屋が消えていたので別の手打蕎麦屋に行ったのですが、蕎麦の麺そのものは美味かったものの、ざる汁がなんだか全然好みに合わない。食べたかった蕎麦のイメージと違う。
欲求不満が募ったのでさらにもう一軒。変だなあ。二八のはずだけど小麦の味ばっかり強いそばだなあ。のどごしはいいんだけどね。ざる汁もやっぱりなんか違う。出汁がやっぱり好みではない。これも食べたかった蕎麦と違うなあ。
どちらも頑張ってるお店で、内装、接客、メニュー構成などいろいろと学べる店でした。ただ、蕎麦そのものは好みと違う。
ふと振り返ると、いつの間にか自分自身の蕎麦のアイデンティティというか、自分なりの蕎麦の味のイメージが結構しっかり形成されているなあということを認識した次第です。しかし、ちと嫌らしい客ではありますね。こんな客、自分の店には来て欲しくないなあ。(笑)

そういえば、消えたあの店は本当にどうしたのだろう。つぶれたのか?でもあるいは商売繁盛したためにもっと広いところへ移転したということも考えられます。長いこと行っていなかったから移転のお知らせもすでに撤去されてしまったのかも知れない。いいや、そうだ、そうに違いない、別のところで賑やかに営業しているはず!

といったことを考えながらペダルを漕いでいるうちに家に着きました。

あ、忘れてた、葵祭見るの。

んじゃまた
亭主敬白